「再生医療の市場規模」に関して2017年9月に投稿いたしました。
今回は、その記事の冒頭で紹介した、経済産業省に”2020年には世界規模で市場規模が1.1兆円になるだろう”予測された「再生医療周辺産業」にフォーカスを当ててみます。
再生医療では、概ね、①細胞などの採取、②細胞加工施設への搬送、③受入検査・保管、④材料(消耗品・機器等)の搬入・受入検査、⑤加工・調整、⑥加工物の包装・輸送、⑦保存、⑧品質検査、⑨医療機関への搬送を経て、患者への移植(投与)が行われています。
すなわち、消耗品やサービスを含め、様々な周辺産業がこれらを支えているのです。
さて、具体的に周辺産業には一体どんなものがあるのでしょうか?
①細胞などの採取には、注射器をはじめとする消耗品。
②⑨搬送のためには、低温搬送用容器等の輸送パッケージ、温度ロガー等の梱包品、及び温度管理・スケジュール遵守の行き届いた輸送サービスがあります。
③~⑧においては、製造する細胞のグレードにもよりますが、無菌性を担保する細胞加工施設(CPC)の設計、施工、保守、メンテナンスサービスや、消耗品・器材(培地、試薬等、培養フラスコ、培養バッグ、遠心チューブ、シャーレ、プレート、保管容器、冷凍・染色対応ラベル)、細胞培養・保管機器(冷蔵庫、-80℃冷凍庫、培養時の温度保持のためのインキュベータ、細胞の自動培養装置、遠心分離器、顕微鏡、セルプロセッシングアイソレーター等)、サービス(取違え防止・手順遵守を担保する工程管理システム、評価システム)、細胞評価機器(細胞の表面情報等を分析するフォローサイトメーター、画像解析による品質評価のための画像解析装置、検査機器)、その他の機器(専用ラベルプリンタ、安全キャビネット等)、環境モニタリングシステム(CPC/保管庫内の温度, 湿度, 風量, 換気回数, 気流, 差圧, HEPA, 浮遊微粒子, 微生物等を監視・記録するシステム)…
思いつくだけでもこれだけたくさんの周辺産業がありますね。
弊社が提供する再生医療の事業全体を支援するパッケージソフトウェア「Carly」も、再生医療周辺産業の一つです。
そして、他の周辺産業、温度ロガーや環境モニタリングシステム、ラベルプリンタ、電子顕微鏡などと連携し、逸脱管理や冷凍用ラベル出力、写真保存といった、様々な機能を提供しています。
未来の治療を厳格に築いて行く為、ぜひCarlyをご活用頂きたいです。